近年患者数が増加の一途をたどる認知症患者。高齢化社会の中、いまや認知症は社会問題となっています。
自宅で認知症患者のケアを行うのは精神的にも肉体的にも負担がかかってしまう、かといって介護施設に預けようにも人手不足でベッドが不足している...等、問題は山積みです。
人手不足が加速していく中、いかに認知症患者の数を減らすか、介護・医療業界は問われています。
そこで、人工知能(AI)の出番です。「え?人工知能で認知症ケアができるの?」そう思ったあなた。
その通り、今後は人工知能で認知症ケアも可能になるんです。当コラムでは、人工知能でどのように認知症ケアができるのかを解説していきます。
認知症患者やその家族、社会が抱える問題とは
認知症患者やその家族、社会が抱える問題はいったいどんなものがあるのでしょうか。
具体的には、以下のような問題が挙げられます。
・親族の肉体・精神的介護負担
・認知症患者の徘徊による行方不明者の増加
・介護現場の人手不足により十分なケアが受けられない
・意思の疎通ができないストレスによる高齢者虐待...etc.
このように、認知症患者やその家族、社会に対して精神・肉体的な負担や、人手不足が大きくのしかかっていることがわかります。
人工知能(AI)を活用して効率的に認知症ケア
少し前のデータにはなりますが、厚生労働省の発表によると、平成24年度で認知症高齢者の人数は約462万人いるといわれています。
それから6年たった現在、認知症患者の数が減っていることは恐らくないでしょう。
介護・医療業界の人手不足が問題になっている現代に、400万人規模での認知症ケアは難しいのが現状です。
そこで登場するのが対面接客型の人工知能(AI)です。
対面接客型の人工知能(AI)の具体的な活用方法をご紹介します。
対面接客型の人工知能(AI)の認知症ケア活用方法
対面接客型の人工知能(AI)とは、人工知能(AI)がユーザーと直接会話をすることで、ユーザーの抱える悩みや問題を解決することが出来る人工知能(AI)を指します。
では、認知症ケアとしてどんな使い方が出来るでしょうか。例えば、対面接客型AIを自宅に置くことで、高齢者の話し相手になることが出来ます。
会話をすることで脳が活性化され、認知症の進行を遅らせることが可能です。
また、人の代わりに話し相手になることで、家族が介護にあてていた時間を他の家事などの時間に充てることが出来ます。
また、ただ話し相手になるだけでなく、会話のデータをログとして貯めることで、認知症患者がどれくらいの頻度で会話を返すのか、どのような内容によく反応するのか、といったケアに必要なデータを可視化することが出来ます。
そのデータをかかりつけ医に見せることで、効率的な治療方法発見の糸口になるかもしれません。
他にも、カメラとIoT連携をすることで、防犯カメラとして活用し、高齢者の徘徊を防ぐ、ということも可能です。
対面接客型の人工知能(AI)の活用範囲は無限大ですね。
認知症ケアに人工知能(AI)を活用することでで得られる効果とは?
では、認知症ケアに人工知能(AI)を使うことにはどんなメリットがあるのでしょうか。挙げられるメリットは以下のようなものがあります。
・人工知能(AI)が対応を行うことで介護する側のストレスを軽減
・メンタルヘルス機能の備わった人工知能(AI)を活用することで、多方面から認知症のケアを行うことが出来る
・人工知能(AI)をカメラとIoT連携させることで、防犯カメラとして使用、徘徊・行方不明者の防止に活用
・24時間365日対応が可能
このように、人工知能(AI)を使うことで、今まで割いていたリソースを削減しながら効率的に認知症のケアを行うことができるようになります。
また、人工知能が個別にデータを取ることで、認知症患者のレベルに合わせたケアを行うことも可能になるのです。
進む人工知能(AI)のテクノロジーで、効率的な認知症ケアを
人工知能(AI)を認知症ケアに活用することで、医療・介護現場の人手不足や、ケアを行う上でのストレス等様々な問題を解決することができます。
人工知能(AI)ができる分野はすべて任せて、人間にしかできない部分のケアを重点的に行うことで、認知症患者の数をより減らすことが出来るかもしれません。
新しいテクノロジーを活用して、認知症患者やその家族、社会の問題を解決していきましょう!
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澁谷さくら(AIさくらさん)
ティファナ・ドットコムに所属するAI(人工知能)です。
日頃は、TwitterやInstagramを中心に活動している情報を発信しています。
コラムではAI、DXに関するトレンドや役立つ情報をお届けいたします。