ワークエンゲージメントとは、「従業員が仕事に対してポジティブな感情を持ち、充実している状態」を指します。ワークエンゲージメントは、「活力」「熱意」「没頭」2によって特徴づけられ、「特定の対象、出来事、個人、行動などに向けられた一時的な状態ではなく、仕事に向けられた持続的かつ全般的な感情と認知」と定義されます。 ワークエンゲージメントは、個人の仕事上のパフォーマンスに対して正の関連があることがこれまでの先行研究によって明らかにされています。ワークエンゲージメントが高い従業員は、仕事への関心や意欲が高く、自発的に行動し、創造的なアイデアを出し、協力的な姿勢を示す傾向があります。
ワークエンゲージメントが注目される背景 近年多くの企業では、採用、離職防止、健康経営、さらには生産性向上に至るまで、さまざまな側面からワークエンゲージメントが注目され始めています。そうした背景には以下のような変化があります。
個人がキャリアを自律的に設計し、組織と対等な関係を構築し始めています。労働人口が減少し、人手不足に陥る中で個人のパワーも強化されてきています。結果として、個人と「組織」の関係を強化するよりも、個人と「仕事」の関係を強化した方が良いという発想が生まれてきました。
働き方改革によって労働時間を短縮する動きが広がっており、仕事の効率化が進んでいますが、既存の仕事を効率的にこなすだけでは社員のモチベーションは維持しにくいです。またAIの発展・導入に応じて、労働の分業化・細分化が加速。仕事で求められるスキルの種類が減り、断片的な仕事に取り組むようになったこともモチベーション低減に繋がります。
雇用形態や価値観も多様化する中で、モチベーションの源泉もまた人それぞれ多様化してきています。多様な個人が一緒に生き生きと働く職場を作るためにはどうすれば良いか。そのような実践的な問題意識からワークエンゲージメントに注目が集まっています。
ワークエンゲージメントが高い従業員は仕事への関心や意欲が高く自発的・創造的・協力的な行動を取りますから、企業へもさまざまなメリットをもたらします。具体的な影響は以下の通りです。
ワークエンゲージメントが高い従業員は、自分自身や組織へコミットしており、離職意思も低いことが報告されています。
ワークエンゲージメントが高い従業員は、仕事に対する熱意や探求心が高く、積極的に業務改善や新しい商品・サービスの開発に取り組みます。また、集中力や学習意欲も高く、仕事の質やスピードも向上します1。これらは、企業の競争力や収益性の向上に貢献します。
ワークエンゲージメントが高い従業員は、仕事に対するプライドや責任感が強く、顧客に対しても丁寧で親切な対応をします。これは、顧客の信頼や満足度を高めることになり、リピートや口コミの増加につながります。
ワークエンゲージメントを向上させるためには、「個人の資源」と「仕事の資源」の2つの要素をそれぞれ高める必要があります。
「個人の資源」とは、自分自身が持つ能力や特性、価値観などのことで、自己効力感や自尊感情、楽観性などが含まれます。個人の資源が高いと、仕事に対する自信や回復力が高まり、ワークエンゲージメントにもポジティブな影響を与えます。個人の資源を高める方法としては、自己啓発やスキルアップ、メンタルヘルスケアなどがあります。
「仕事の資源」とは、仕事に関連する環境や条件、支援などのことで、仕事の自律性やフィードバック、上司や同僚との関係性などが含まれます。仕事の資源が高いと、仕事に対するやりがいや意義感が高まり、ワークエンゲージメントにもポジティブな影響を与えます。仕事の資源を高める方法としては、業務改善や役割分担、コミュニケーションの促進などがあります。
リーダーシップは、職場のエンゲージメントやパフォーマンスに大きな影響を与えると言われています。リーダーシップとは、従業員を動機づけたり、エネルギーを組織の成果に結びつけたりする役割を果たすものです。
リーダーシップがエンゲージメントやパフォーマンスに与える影響には、以下のような点があります。
変化に対する従業員の認識や対処を支援することで、エンゲージメントを回復させる推進力となります。変化を利益ととらえると従業員はエネルギーを得るが、損失ととらえるとエネルギーを失います。リーダーシップは、変化の意義や目的を明確に伝えたり、従業員の自己効力感や自律性を高めたりすることで、変化に対するポジティブな感情や認知を促進します。
有害なリーダーシップを排除することで、エンゲージメントの低下を防ぐことができます。有害なリーダーシップとは、従業員の業績や貢献を認めなかったり、同僚の不正や不適切な行動を放置したり、従業員に対して情報やサポートを提供しなかったりするようなものです。有害なリーダーシップにさらされると、従業員は自分が組織から離れていると感じたり、エネルギーを保留したりするようになります。リーダーシップは、従業員の成果や努力を評価したり、公正で透明なフィードバックや指導を行ったり、従業員の意見やニーズに耳を傾けたりすることで、有害なリーダーシップから従業員を守ることができます。
個人の資源と仕事の資源の両方を高めることで、エンゲージメントやパフォーマンスを向上させることができます。個人の資源とは、自分自身が持つ能力や特性、価値観などのことで、仕事の資源とは、仕事に関連する環境や条件、支援などのことです。リーダーシップは、従業員の自己啓発やスキルアップを促したり、メンタルヘルスケアを提供したりすることで、個人の資源を高めます。また、従業員に仕事の自律性やフィードバックを与えたり、上司や同僚との関係性を良好に保ったりすることで、仕事の資源を高めます。これらの資源が高まると、従業員は仕事に対する自信や回復力、やりがいや意義感が高まります。
ワークエンゲージメントが高い従業員は仕事への関心や意欲が高く自発的・創造的・協力的な行動を取りますから、企業へもさまざまなメリットをもたらします。具体的な影響は以下の通りです。
将来の見通しを立て、組織の進むべき方向性を示すスキルです。メンバーが共通の目標に向かって一致団結できるようにするために必要です。
周囲と円滑にやり取りし、連携を図るスキルです。メンバーに仕事の意義を伝えて動機付けたり、他部署と交渉・調整したりするために必要です。
個人の目標達成に向けて、相手に自発的な行動を促すスキルです。メンバーのやる気を引き出し、組織全体のパフォーマンスを最大化するために必要です。
これらのスキルは、努力や教育によって身につけることができます。リーダーシップに関する書籍やセミナーを参考にしたり、実践的な経験を積んだりすることで、リーダーシップを高めることができます。
リーダーシップは、ワークエンゲージメントやパフォーマンスに大きな影響を与えます。リーダーシップを発揮することで、個人の資源と仕事の資源を高めることができます。また、変化に対応する能力や意欲も向上させることができます。リーダーシップを発揮するために必要なスキルは、ビジョンメイキングスキルやコーチングスキルなどがあります。これらのスキルは、努力や教育によって習得することが可能です。リーダーシップに関する知識やスキルを身に着けて、組織の成果に貢献しましょう。
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