サポートセンターやお客様相談室、コールセンターなどの
顧客対応窓口には、さまざまな問い合わせやクレームが来ます。

クレームとは単なる「苦情」だけでなく「要望」や、正当な請求行為も含まれていますので注意が必要です。

このような、クレーム対応に人工知能(AI)を活用すると顧客満足度が上がるだけでなく、
働く人の負担が軽減され、何よりコストダウンを図ることができます。

そのような事例と人工知能(AI)の有効な活用方法をみてゆきましょう。

クレームと苦情は違う

クレームと苦情はよく混同されがちです。
どちらも企業や組織にとっては、大切なマーケットからの声です。
正確な分析と適切な対応が今後の大きな力になる場合もあれば、倒産への第一歩になる場合すらあります。

例えば、指定期日に商品が届かない場合などは「苦情」ではなく、
契約行為(期日指定)の不履行に対する指摘ですので、当然な行動です。

それに対して、「苦情」は字の如く「情」が「苦しい」「苦い」と感じる感情の発露です。
それ自体に正当性がなくても苦情を申し立てる人が不快感を表せば苦情です。
複数の商品を頼んで期日指定の当日に、別々の時間に何度も商品が届く「気が利かない」と言うような場合です。

これを単なる苦情としてスルーしてしまうか「おまとめ配送希望」の項目を
受注時に設けるかによって大きくその後が変わります。

クレームは顧客の正当な主張を履行するだけですから判断の余地はありません。
苦情は顧客に新しい価値を提供できるかもしれないチャンスになります。

もし「おまとめ配送希望」を実現できれば、顧客満足度を上げるだけでなく、
一括集中配送も実現できますので配送コストの大幅なコストダウンにつなげられます。

現実にネットショッピングの多くでは配送オプションで「おまとめ配送」が選択できるようになっています。

人工知能(AI)がクレーム対応に優れている理由

このような、クレームと苦情の切り分けは「機械学習」の蓄積と
「ディープラーニング」の深化が進まないと実現できませんが、もっと身近なところから考えてみましょう。

いつでも対応できる

人工知能(AI)は24時間365日稼働可能ですから、いつでも対応ができます。
また、電話回線の増減だけでピーク時期や閑散期の対応も簡単に実施できます。

外国語でも大丈夫

多言語対応が可能になるので、インバウンド対応も問題ありません。

通話内容を文章にすることも可能ですのでテキストとして残すこともできます。
文化的な違いや「スラング」などは、即時対応ができない場合も多いのでテキスト内容で詳細分析をした後に
適切な回答をお客様に返せれば正確な対応をすることができます。

電話でもメールでもチャットでも対応

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電話受付のコールセンターで無機質な録音メッセージでガイダンスを案内された経験を持つ人も多いでしょう。
人工知能(AI)が代わって、自然な発話で「商品のお問い合わせですか?ほかの事柄ですか?」などの対応も可能です。

外国語でも大丈夫

嫌がらせ電話や無言電話にも効果的に対応

中には困った電話や問い合わせが来る場合もあります。
人のオペレーターが貴重な時間を浪費することなく、問題行動の検出や
エスカレーションのタイミングなど人工知能(AI)が検知し適切な対応もできます。

スーパーバイザーのマネジメント効率アップ

コールセンターのチームの監督やセンター長や上級マネージャーとの連携もスーパーバイザーの重要な職務です。

特に勤怠管理や報告書作成などの事務作業を人工知能(AI)に代行させることもできます。
勤怠管理などはRPARobotic Process Automation)と連動させて、
直ぐにでも実務に活かし段階的に人工知能(AI)に切り替えて運用するなどの柔軟な対応が可能です。

人工知能(AI)がクレーム対応に優れている理由

人工知能(AI)はクレーム対応の内容や傾向、
季節変動や時間帯別アクセス数、対応時間や事後処理時間などのデータを克明に残してくれます。

過去のログからFAQ(Frequency Asked Question よくある質問)のデータベースを構築したり、
そのFAQをオペレーターの画面に逐次表示をしたりできます。
また、チャットボットでそのFAQの内容をもとに対話型でお客様に回答を返すことも可能です。

その情報からクレームを減らす対策案や商品改善・開発のための予測データの提示などのサポートが期待できます。

特にマーケットの嗜好の変化の激しい、食品や製菓の新製品開発には
顧客からのリクエストやクレーム情報は、販売計画には重要な要素となります。

まとめ

どのような企業や団体、組織にも大切なお客様がいると思います。

人工知能(AI)のクレームへの対応の活用には賛否両論あるようですが、
肝心なのは人のマネジメントの中での位置づけです。
単にツールとして利用する場合もあるでしょうし、一歩進んでパートナーとして活用する場合もあるかもしれません。

人工知能(AI)が学習して賢くなるように、人間も企業や組織の中で学習して、
人工知能(AI)を有効活用できるようになる必要があるかもしれませんね。