AIチャットボット導入失敗の原因は?必要なのはデータ管理プラットフォーム(DMP)

「AIチャットボット」という言葉。
最近ではよく聞くようになってきました。
アナログからデジタルに転換し、DX推進しようと考える企業にとっては「チャットボットの導入」が重要事項になりつつある時が来ています。
そのため、今後もますます導入件数自体は増えていくでしょう。

それと同時に、
「入れてみたけど、使いこなせていない」
「自分たちでやること多くて仕事が増えた」
「思ったほど効果ないかも?」
といった失敗ケースも比例して散見されます。実際に既にチャットボットを導入している企業からもご相談いただく機会が増えています。
「なぜ、このような失敗が増えているのかな?」と素朴な疑問を抱いたので、考えられる原因をまとめてみました。

AIチャットボットが必要な理由

一言で言ってしまえば、人を介さずにコミュニケーションを完結させたい。
つまりは、AIチャットボットをユーザー側と企業側のコミュニケーションツールとして活用したいと考えているケースがほとんどではないでしょうか?

  • たくさん寄せられる質問に人手をこれ以上割けない
  • 本当は24時間の対応が求められているのに、18時までの受付窓口しか用意出来ない
  • 即時対応が必要だけど、すぐには対応出来ず機会損失が生まれている

これらの課題を抱えている企業にとっては、自動応答してくれるツールはまさに夢のようなものだという感覚に陥るのでしょう。よく「もうひとり、自分と同じことが出来る人間がいれば2倍の仕事が出来るのに」と心のどこかで思っていたことが、現実世界で実現が出来るようになってきていると感じているからなのかもしれません。

ユーザー側にとっても、知りたい情報が見つからなければ普段は誰かに聞きます。
そのため必ず人を介することになります。緊急度が高ければ高いほど、早く回答も欲しいため「会う」「電話」「メール」「チャット」などの手段を活用しながらコンタクトを取りますが返事が来なければ、ストレスに感じてしまうことも年々増えてきており、コミュニケーションでもいざこざがあとを絶たなくなってきているようにも感じます。

こうしてみると、AIチャットボットの導入は、企業側にもユーザー側にとってもメリットのある話のように感じてしまいますが、なぜうまくいかなくなるのでしょうか?

企業とユーザー間のギャップ

企業側にとってみれば、自分と同じようなコピーをつくるのが大変だからです。人間がやっていることは簡単に見えて実は結構、複雑な処理をしていることも多くあります。

イレギュラーへの対応や顔見知りの人への配慮など気配りも必要だったりするため、それらすべてに対応させるとなると、準備にものすごく時間を要することになってしまいます。そのため、用意がままならない状態でスタートしてしまいます。すると、利用されるユーザー側が期待していた回答が得られないことや、自分の慣れ親しんだ手段では連絡ができなくなるため、双方でギャップが生まれてしまうのです。これらが多くの失敗している多くのケースで起こってしまっていることではないでしょうか?

お互いの期待値に到達していないままの状態では何時まで経ってもうまくいくことはありません。とは言っても、ユーザー側に我慢してもらうわけにもいかないため、努力しないといけないのは常に企業側です。

本当に必要なデータとは

多くの場合、「準備」の時点では、人手をかけて自動応答させるためのシナリオづくりをしているのではないでしょうか。
これは常日頃から、アナログで対応していたから致し方ないのかもしれません。人手を使って対応していたために、デジタルでの情報資産はそれほど多くは残っていない。人の頭の中に情報が残っているので、洗い出すのが大変になっている、というのが実情ではないでしょうか。

少しデジタル化が進んでいる企業でも、部署ごとに管理しているツールも異なるため継ぎ接ぎで集めたもので何とか始めようとするケースもあります。しかし、これも本当にユーザーにとって使い物になるデータなのか見直さなければなりません。

顧客だった場合、その人が一見さんの人なのか、何年も前から付き合いのある人なのかによって求める答えも変わってくるからです。通り一遍の回答ですべて対応できる場合は特に考える必要はないかもしれませんが、多くのユーザーは、関係が深まるにつれて自分を特別扱いしてもらいたいと思うものです。

データを活かせる状態になっているか?

普段の仕事を振り返ってみると意外なことに気づくことがあるかもしれません。

たとえば、コールセンターのオペレーターだった場合で考えてみましょう。
電話が鳴って受け取ると、掛けてきたお客様情報が自分のパソコンに表示されたりします。もしくは、お客様から個人を特定するための何らかの情報を提供してもらい、照合するといった手順を踏むのが一般的ではないかと思います。

ここで注視したいのは、「人間は自分というインターフェースとパソコンを返して、お客様とコミュニケーションをしている」ということです。当たり前のことだと思いますが、実はこれが意外と大事なことを意味しています。

人間が最初に行っていることは、個人を特定しようとしていること。でも、オペレーターさんは、Aさんが担当でもBさんが担当でも見ている情報は皆同じです。同じ情報を見ながら対応している顧客にとって最適な回答を返したり、受け付けたりしているのです。

つまり、自分たちが行っている仕事の大半は、何らかの情報を手がかりに相手とコミュニケーションをしているということです。そのため、コミュニケーションを自動化しようと考えるときも、まずは自社が保有する情報をどのように活かすのか、しっかり見つめ直す必要があるということです。

広告業界では、広告効果を最大化させるために、少し前からDMP=データマネジメントプラットフォームが扱われるようになってきました。これも、「ターゲットとなる顧客をセグメントして、効果的なタイミングで広告を送り届けながら顧客との関係を深めていく」というのが本質な考え方なものです。もちろん、アクションをする手段もメールやSNSなどその人にとって都合が良い方法が何かも判断しながら、最適化も図ります。

したがって、AIチャットボットであろうとも取り組まなければならないのは、顧客とのコミュニケーションをよりシームレスにするためだけでなく、一人ひとりに寄り添った対応をするにはデータの管理が欠かせないということです。

まとめ

今回は、最近増えてきている相談の中でも、とりわけ「データを活用がうまくいっていないのはなぜか?」ということを中心に分析してみました。失敗することは大事なことですが、そこからどのように改善していくのかを掘り下げながら前進させるのが大事だと思います。

データ管理は、言うのは簡単でもなかなか実践するのは難しい分野でもあります。自分たちで出来ることや、専門家に相談しながら進めていくなどやり方もさまざまです。

これから労働力も少なくなっていく日本にとって、テクノロジーは切っても切り離せないため、どんどん置いていかれないよう、出遅れている企業は早めの検討がおすすめです。