2020年4月現在も世界的に感染の拡大が問題となっている新型コロナウイルス感染症のアウトブレイク(感染爆発)の影響により、日本国内の企業でもテレワークを活用したり、在宅勤務の措置を取る企業が増えてきています。
しかし今後は病気や感染症なども事前に感染予測を行うことで、未然にアウトブレイクを減少・防止することができる可能性が高くなります。
その方法のひとつが「AIを活用すること」なのです。
今回は世界各国でどのような研究・取り組みがされているかの事例をご紹介しつつ、皆さんの企業内でも取り組むことができるAIの活用事例をご紹介します。

コロナウイルスのアウトブレイクを予測したAI

現在もアウトブレイクが進行している新型コロナウイルスですが、実はアウトブレイクが起こる前に感染の拡大を予測していた企業があることをご存知でしょうか?
それがカナダのBlueDot(ブルードット)というスタートアップ企業です。
AI(人工知能)の学習・解析技術を取り入れたシステムを用いて、感染拡大の事前予測を行いました。
この企業の創業者であるカムラン・カーン氏は、元々はトロントの病院で感染症の専門家として働いていたそうですが、過去に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)のアウトブレイクに伴い、今後の感染症の拡大防止のため、感染を事前予測できるシステムの開発を決意したのだそうです。
BlueDotがデータの解析に使用したのは、全世界の航空会社から提供された渡航データ、世界中のニュース情報、気候や動物、害虫のデータです。
これらを、AIの学習技術を用いてビッグデータ解析を行いました。
その後人が解析結果を基に感染の予測を検知し、昨年2019年末には、感染拡大が問題になることをWHO(世界保健機関)やCDC(米国疾病予防センター)に伝達していたのです。
前述したような何百万、何千万単位にも及ぶ全世界のデータ解析を、人間が一から行うのは現実的ではありませんよね。
もちろん人力と根性での解析作業も不可能ではないと思いますが、 実際に手作業で行う場合は解析結果を出すまでに何年もの時間を費やす必要があるはずです。
つまり、BlueDotはAIのビッグデータ解析技術を有効活用したことで、 ビッグデータ解析を駆使し短期間で予測結果を出すことに成功したということです。
既にAIの技術が実業務に活かすレベルまで上がってきていることがわかります。

ウイルス検出も可能な時代に

先ほどはカナダのAI技術を使ったシステムを紹介しましたが、日本国内でウイルスを検出できるようなセンサーの開発が進行していることをご存じでしょうか?
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)は2016年に、きわめて低濃度のウイルスを検出できるようなバイオセンサーを開発したことを発表しています。
一般的なウイルスの大きさは約数10nm~数100nmとされており、細菌と比較すると1/1000程度と、非常に小さい存在なのです。この情報だけだとまだイメージがわきにくいと思いますが、細菌と大きく異なる点があります。
基本的にウイルスは生き物の体内にある細胞の中で増殖するため、実はウイルス自体は空気中にはほとんど存在しないのだそうです。
細菌は空気中でも10数時間程度は生存できますが、ウイルスの空気中での生存期間は数時間程度といわれているため、容易な検出が困難であることが課題でした。
これまでの技術を持ってしても、ウイルスの空気中の検出がどれだけ難しいかが分かります。
しかし産総研は、課題であった空気中のウイルス検出の実証に成功しています。
もしこの研究技術をAIの解析技術と連携させれば、いずれはウイルスの発生源の発見や感染症の拡大防止、 新たなウイルスが誕生した際の事前感知なども可能になると考えられます。

収束・予防のために取り組めること

今後、感染症の拡大に巻き込まれないために、私たちがしなくてはいけない事とは何でしょうか?
国として対策に取り組むことも大切ですし、私たち一人ひとりが自分自身で予防対策を行っていくことも大切ですが、企業としても社員の健康管理に対して対策を取っていくことで、より会社の安全性・生産性を上げていくことにもつながります。
労働契約法の第5条には、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」とされており、企業が社員の健康管理を行っていくことも義務化されています。
また、こうした健康管理についてもAIを有効活用することで、新たに業務部門・総務部門などの業務を増やすこともありません。
では、実際にどのような活用方法があるのか、ご紹介していきます。

1.AIが社員の体温を測定

会社へ出勤した際に、AIが毎日社員の体温を測定してくれます。
測定時に顔認証も同時に行うため、例えば平熱以上の体温が何日も続く場合には、然るべき管理部門に報告を行い、本人に病院に行くことを勧めるなどの対処を行うことができます。
よって、感染症や病気などの未然検知が可能になるため、社内での蔓延・拡大を阻止することが可能です。

2.AIで勤怠状況を管理

AIを使い、勤怠管理を行うことも可能です。
例えば、勤怠の履歴をAIが見た際に残業が多かった場合にはAI側から早めの帰宅を促したり、有給休暇の消化率が低い場合には有休の取得を促進したりと、日々の働き方を変化させることも可能です。
もちろんこの情報も管理部門に報告を行うので、社員の働き方を見える化して改善策を履行していくこともできます。

まとめ

今回は世界の感染症対策に関する研究・取り組み、健康管理に関するAI活用事例をご紹介しました。
私も通勤のために日常的に電車を利用していますが、平日は満員だった車内が最近は明らかに閑散としていて非常に驚きました。
さらに全国の小中学校が臨時休校となったり、スポーツの試合や職場での会議など、人が集まるイベントや打ち合わせなどもほとんどが中止・延期になった上、世界各国も日本からの入国制限措置を計るなど、この数か月間で今までに経験したことのないような状況になってきています。
さらに世界規模で感染が拡大してしまったため、渡航先の国で日本人が心無い差別を受けるなどの悲しい事件が増加していたり、日本をはじめ世界中でマスクの買い占め騒動が発生するなど、世界的に混乱が生じる形となっているため、今後の感染対策や混乱の収束をはかっていくことは必至です。
そのためには自分たちでできる最大限の対策を行い、今後同じことを繰り返さないようにしていくことが不可欠です。
私たちティファナ・ドットコムも、日々社会をより良くしていこうとAIサービスを提供しています。
先ほどご紹介した活用事例もAIさくらさんで対応可能ですので、ぜひ企業内でAIの活用を検討されている方はお問い合わせフォームよりご相談ください。

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