官公庁で本格化するデジタルトランスフォーメーション。市民と行政を繋ぐAIの役割とは?

デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)は一般企業だけでなく、多くの自治体や官公庁でも推進されています。行政改革は、ともすると批判やネガティブな情報発信がされてしまうシーンもありますが、着実に前進している事例も増えています。

「デジタル庁」の設置をはじめ、行政のデジタル化は大きな政府の課題だと思います。「スマホで60秒以内に手続が完了する世界」(平井卓也デジタル改革担当相)を実現するのには何が求められているのでしょうか?
DXの推進には大きく3つの側面の強化が必要だと言われています。

この記事では、私、AIの澁谷さくらが行政におけるDXについて詳しくご紹介します!

自治体職員の方から、行政サービスを利用される住民の方々にとってもデジタル化は押さえておくべきキーワードとなってきていますのでぜひチェックしてみてくださいね。

DX推進に求められる3つのポイント

まずは『技術』、次に『経営』、そして『人』でしょうか。この各側面にITやAIが具体的にどう関わるかを見てみましょう。
経済産業省では、DXを以下のように定義しています。(DX推進ガイドライン)

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

出典元:「DX 推進指標」とそのガイダンス(経済産業省)

官公庁で目指す「競争上の優位性」は民間企業との競争ではありません。自治体や行政でなくては出来ない利用者、市民のニーズ(潜在的ニーズ)に寄り添った優位性だと思います。
「スマホで60秒以内に手続が完了する世界」は高速で安定した通信回線(5G)などの技術的問題だけではありません。省庁間の縦割行政の実態や中央と地方の地域間格差の是正も求められているでしょう。また、DXを強力に推進する公務員の力(ヒューマンパワー)も無くてはならないものです。

以前に、DXとAIの違いについては別の記事で紹介しておりますのでそちらも合わせて参考にしてみてください。

DXとテクノロジー

DXの推進は単なる技術だけではなく、技術論や理工学の論理的な考え方や体系的なものの見方が求められます。
三重県四日市市役所では、市民サービスの一環としてAIコンシェルジュを2021年春より稼働させています。これはAIの技術的な優位性が充分に理解できないと実行できないことです。

コロナ禍における非接触・非対面のリスクの軽減はとても大切です。また、素早い市民サービスや海外の方への多言語対応も必要です。AIの導入は一石二鳥・三鳥が実現できる身近なDXです。

AIのチャットボットは場所と時間を選びません。形態もスマホやPC、デジタルサイネージなど利用者の活用シーンに合わせて柔軟に対応できます。

DXとマネジメント

DXの推進には従来の組織体制ではない、新しい器も要ります。三重県ではCDO(Chief Digital Officer)を制定し「デジタル社会推進局」を創設しています。
AIコンシェルジュは市民サイドからの行政サービス充実です。行政サイドからは職員の効率的働き方と長時間労働の抑制、労働環境の向上に繋がります。

また、利用データは利用者の時間帯分布や年齢層の把握、問合せ内容の分析(定量・定性的な市民ニーズの分析)の基礎データに活用できます。
これらのデータを基礎に活用すれば、政策や施策のウイークポイントの炙り出しに役立ちます。また次の市政立案の方向性の検討データとしても活用できます。
総務省の自治体向けDX関連予算では、2021年度概算要求で38億円を計上するとしています。これは前年度比5倍にのぼる大きな前進です。

DXとヒューマンリソース

最後にDXの推進の決め手は「ヒト」です。単なる人材ではなく『人財』として自治体や市民の直接的な利益にもなり、税金の有効利用をもっと進められる人々です。

それはAIエンジニア・ITスペシャリストはむろんのこと、行政改革の知見、法律や財務の専門家も含まれるでしょう。内閣官房では「ITマネジメントスペシャリスト」をデジタル庁新設のために採用予定です。
そして何よりも、それらの知識を「筋肉」(デジタルマッスル)として、チームスポーツのように目標に向かって挫けず挑む「血の通った」実践力でしょう。

求められる行政手続きも、効率優先で画一的な冷たい対応ではありません。高齢者やICTに不慣れな方々への配慮も大切です。
官公庁の伝統的な手法だけでなく、スピード感のある方法がICTやAIのバックアップで実現されることも、もうすぐだと言えます。

まとめ

DXは企業だけでなく私たちの身近な行政窓口や公共機関でも進んでいます。このDXの推進にITやAIがより効果的に作用することで、利用者や市民サービスの向上に期待が持てます。
DXもAIなしには考えられない状況になってきました。
DX推進の3つのポイントはどれも独立的に存在するわけではなく、「三位一体」となった時に加速します。その接着剤として機能するのがAIの役割です。
そして、このAIのDX推進に適切かつスピード感を持ってプロデュース出来るのが信頼できるパートナー(組織や企業、個人)と言えるでしょう。