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「探しものは何ですか? 
見つけにくいものですか? カバンの中も つくえの中も

探したけれど見つからないのに まだまだ探す気ですか? ・・・・・ 」

井上陽水さんの『夢の中へ』の歌詞です。

人は探しものばかりです。

ライターで有名なZippo社の調査では、日本人は一年間に912分(15時間12分)、
平均して1か月に76分モノを探すことに費やしているそうです。

ライター探しのように探すモノが明確になっている場合はまだ良いのです。
けれども答え探しをしている、ヘルプデスクに問い合わせする人のように、探すモノがあまり明確になっていない場合も多いものです。

「プリントアウトできない」「サーバーのデータが見られない」
「PCが起動しない」など現象面でヘルプを求めてきます。

もっと大雑把な人は「上手くいかない」「思うようにならない」
「なんかいつもと違う」などの情緒的な訴えをしてくる場合もあります。

社内ヘルプデスクの業務内容

転職求人サイトの大手「エン転職」(エン・ジャパン株式会社)によると
「ヘルプデスクの業務内容」について次のように解説しています。

<具体的な業務内容>

  • 問合せ・トラブル対応
  • パソコンの初期設定
  • プリンタの設定
  • OS ・ソフトウェアのインストール
  • サーバ・ネットワークメンテナンス

(出典:エン・ジャパン株式会社)

社内ヘルプデスクはその名の通り、会社内で働く人たちから寄せられる
問い合わせや問題に対応することが主な業務内容です。

社内には当然、社員の他に臨時的にその部門に在籍する人や、非常勤の取締役のように、
日常的に社内システムを利用している人たちばかりではありません。

会社の業務システムに関する問い合わせやOA機器等のトラブル対応などは、時と場所を選ばず求められます。
基本的には直接問題が起きている現場で対応するか、電話やメールなどで対応することが殆どです。

問題の内容もハードウェアについてのトラブルや、Offiiceアプリケーションの使い方、
セキュリティの認証システム、業務システムの使い方、はたまたスマートフォンの設定まで多岐に及んでいます。
初歩的なものから専門的なものまであります。

社内の情報システム部において、社内システムに関連する問い合わせ対応を行うのが社内ヘルプデスクです。

ファイルやデータの迷子、申請書・報告書のフォーマットのありかまで、
単にコンピュータやICTのスキルだけではない社内業務に関わるものまであります。

ヘルプデスクの業務内容分析

社内ヘルプデスクの業務分析から、AIを適用する部分を切り分けます。
個別最適から全体最適に拡張する必要があります。
いきなり、全ての分野に適用するのはマネジメントの観点からもAIの運用の観点からも好ましくありません。

この時注意しなければならないことは、「AI万能論」に陥らないことでしょう。
AIは「魔法の杖」ではありませんので、全ての問題を解決できるわけではありません。

具体的な切り分けは次のとおりです。

【対ユーザー】

ハードウェアトラブル対応

アプリケーション操作方法

社内業務システム操作方法

社内セキュリティ設定方法(権限別設定)

フィードバック業務(問い合わせに対する応答業務)

【バックヤード業務】

トラブル対応レポート作成

  • 事例分析
  • 対応ユーザーリスト
  • 工数分析
  • FAQ作成

対人トラブル

  • 曖昧表現への対応
  • エモーショナル対応
  • モチベーション対応

ヘルプデスクを「HELP」するAI

上記の要素をプロットして領域を考えると図のようになります。
横軸を汎用性・個別性に分け、一般的な問い合わせとユニークな質問の難易度で考えます。

縦軸に問い合わせをされるユーザーのスキルを念頭に入れて、
基礎的な質問と高度で難解な質問で工数負荷の分析をします。

どの領域にAIを活用するかは、CIOやコンサルタントの仕事なのでAIにはできません。
マネージャーによるAIの適応領域が決まったら、過去のデータから初期の学習をさせてやります。

こうするとAIの活用範囲のイメージが持て、どこから開発に取り掛かるかもみえてきます。
第一象限(右上)の奥の分野はディープラーニングで深い部分の「教師なし学習」が必要になると思います。
実稼働するまでのタイムラグを考慮しながら全体のマネジメントをした方が得策です。

社内の問い合わせデータベースの中からフィルタリングされた
典型事例と解答例の紐づけの「教師あり学習」から、
コンテキスト分析による「教師なし学習」へのエスカレーション・プログラムを作ります。

まとめ

AIによるヘルプデスクの運用が社内業務改善、業務効率化と生産性向上の第一歩です。

すでに問い合わせ情報の履歴データのデータベース化やAIによるクラスタリング(教師なし学習)、
チャットボット(チャット~おしゃべりとロボットを組み合わせた造語)による発話型応対システムは実用化されています。
かわいいキャラクーの採用で、問い合わせ者の「怒り」を鎮める役割も果たしてくれています。

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あなたの探しものは何ですか?

「人生」

おぉっと、それはAIでも探せそうもありませんね。けれども、探すお手伝いはAIにはきっとできると思います。