世界でも高水準とされる日本の小売業界。
サービスや商品の質などを他国と比べた時、日本はどれも一歩抜きん出ているとされています。

しかし輝かしい評価を受ける一方で、
国内では就職人気が低く、価格競争は既に限界を迎えているなどの「影」を抱えているという点も見過ごすことはできません。

ですが、AIという新たな労働力の登場によって、日本の小売業にはまだ改革可能な点があることがあらわになっています。

ここでは、「AI さくらさん」を例に取り上げ、
小売業界の環境改善にAIがどのように貢献できるのかをご案内いたします。

  • 1)AIが多言語対応可能な高度人材の代わりになる
  • 2)店頭における広告効果を最大限にできる
  • 3)IoT技術との連携で、より正確で徹底した在庫管理が可能に

AIが多言語対応可能な高度人材の代わりになる

昨今の小売業界で特にひっ迫した問題として、多言語に対応できる高度人材確保の難しさが挙げられます。

インバウンド客と接する機会が増えているにも関わらず、
多言語対応が可能な人材にとって、日本の小売業界はあまり人気が高くないのが実情です。

ですが、小売業のそんな問題をAIが解決することができるかもしれません。

たとえば「AI さくらさん」は、日本への旅行客に話者の多い英語・中国語・韓国語に対応できるため、
ほとんどのケースで言葉の壁を取り払うことが可能になります。

もちろん、設置方法は店頭のデジタルサイネージはだけでなく、
店員が携帯するタブレットやスマートフォンなど、形式を選びません。

そして外国人利用者からのお問い合わせはある程度決まったものが多いことも手伝い、
AIに事前に回答を覚えさせておけば、多少質問内容に揺れがあったとしても高い正答率を誇ります。

そして、「AI さくらさん」は、使いやすいUIも魅力です。
誰が見ても多言語対応であることがわかりやすいモニターにできるため、実際の運用に支障をきたしません。

対応を行うAIキャラクターも、店舗のイメージに沿うものを選んで使用することができるため、
既存の企業イメージも保持することができます。

店頭における広告効果を最大限にできる

価格競争もまた、小売業の大きな課題となっています。
もちろん経済の観点において、人が「商品を購入したい」と思うきっかけは価格やサービスのみにはとどまりません。

たとえばファッションであれば「細脚に見えるジーンズ」など、「これを買うことにメリットがある」と納得できれば
他に価格が安いものがあったとしても、購入の動機となります。

そのため、様々な手法で消費者へ商品の利点をアピールすることが大切ですが
小売業においては、特にこの点に多くの労働を費やしていると言っても過言ではありません。

ときには接客でメリットをアピールしたり、
商品を身に着けたモデルのポスターやマネキンのディスプレイで購買意欲をそそるといった工夫が行われています。
しかし、店員のサービスは質にムラが発生するうえ、店舗やウェブサイトにおいても、広告スペースには限りがあります。

そんなとき、新しいアプローチ手法としてAIの活用が視野に入ります。
広告が切り替わるデジタルサイネージは既に一般的ですが、
これをAIを搭載した「広告兼案内板」にするとより相手に応じた適切な案内が可能になります。

例えば、「AI さくらさん」の場合は会話形式で相手の希望を聞き出すことが得意なため、
店員には言いづらい予算や細かな希望なども聞き出すことができます。
AIが相手ならば自由な要望を伝えやすいため、より商品との適切なマッチングが可能になるのです。

ファッションであれば顧客の年代や好みの色、食品であればアレルギーの有無などをヒアリングできれば
それに関連する商品だけを表示するといったことも可能です。

消費者の購買意欲をそそるには、消費者の興味が削がれないうちに適切な広告を示すことが重要とされていますが、
AIはその提示に非常に役立つ存在となります。

IoT技術との連携で、より正確で徹底した在庫管理が可能に

小売業でのスタッフは、在庫管理も重要な仕事の一つです。
既に在庫管理を補助するための機材は多数存在していますが、現在のところは在庫を数えるのは主に人の仕事であり、
機材の役割は入力された数値をデータとして出力することがである場合がほとんどです。
そして全体の在庫数を俯瞰して足りないものを探して発注するという作業も、多くの場合は人が担っています。

ですがここにAIを投入するとことで、適切な在庫管理が容易になります。
たとえば、製品にビーコンとなるICタグを取り付けておけば、AIは「店頭にあるタグ」を在庫として把握し、
「回収されてレジに置かれたタグ」は在庫外としてカウントすることもできます。
そして、店頭の在庫が一定数を下回った時に、AIが知らせるようにするといった設定も可能になるのです。

現在、毎日の在庫チェックは労働時間の大部分を圧迫しているうえ、
万が一差違が発生した場合はさらに確認のための時間が発生しています。

しかし、IoT技術と連携したAIがあれば、もしもの在庫流出も把握することが可能になるうえ、
発注の過程でありがちなミスの防止にも役立ちます。

まとめ

このように、未だ発展途中とされている現時点のAIでも既に実際の小売業界に役立つ能力が十分に備わっています。
コミュニケーションも可能な「AI さくらさん」であれば、広告・接客・在庫管理など、
これまで複数の現場スタッフに求めていた業務の多くを一任することが可能になります。
AIは既存の機材の延長ではなく、新たなスタッフの一員として活用することができる技術です。